
今日から仕事始めの方も多いのでは。わが夫も張り切って出勤しました。
皆様、明けましておめでとうございます。
元旦から昨日までお正月をのんびり過ごし、今日から私も仕事モードに切り替えます。
さて、正月といえばおせち料理。ついでに大晦日の年越しそば。
一昨年は大晦日に息子が高熱を出し、元日におせちにかかるというアクシデントがありましたが、今回はそんなこともなく無事に年内に仕上げられました。そばも夫と、今年からは2歳の息子がせっせと作り…息子は戦力になるはずもなく、夫がおとなげなく怒ってましたが、男チームでワイワイ作りました。私にも助手になる女の子が欲しい。。。
私は年末につわりを2回経験していますが、どちらも寝こむほどではなかったのでおせちは作り続けてこられました。目標は人生で30回でしたが、子どもが生まれて欲が出たのか、今はもう少し多くしようかと(笑)
年に一度のおせち作り、生涯で50回位作れたらいいなと思います。
それは回数の問題ではなく、家族の軌跡として。結婚翌年に初めて作り、それから毎年作っています。
そう、おせちは私と夫の家族としての歴史でもあるのです。生家ではなく、自分の家庭の習わしとして息づいてきたように思います。
ちょうど10回目に息子が登場。家族が皆揃って成長し(私たち夫婦は加齢ですが…)、願望としては35回目までにはお嫁さんに仲間入りしてもらって伝授したいなあとか。膨らむ妄想(笑)
それ以降は孫のために、また翻って年を重ねた夫と自分のために、といろいろ変化するかもしれません。
むろん将来はどうなるかわかりません。病気やアクシデントがあり、おせちどころではなくなる可能性もあります。だからこそ、いつもと同じような手順、同じような味でおせちを作れることが幸せなのだと感じます。
長くなりましたが、今年のおせちを載せます。
今回はいろいろ挑戦した部分がありました。
まず、レシピを一新!作るものはあまり変えませんが、味は年によって少し変えたり戻したり。
でも今回、今まで使ったことのないレシピを引っ張ってきて、あとは分量を自分で加減しました。
それと調理法。割と手作業が多く、この手間が大事なのよ!とこだわっていました。
これも子どもが生まれたこともあり、考えを柔軟に持とうと…
具体的には、木べら+馬毛で濾すところをフードプロセッサーでガーッと回したり、おせち作りで初!炊飯器を使ったりしました。田作りではレンジも活用。道具に助けられて効率化できました。
全体写真。重箱はずっとこれ。高かったので(笑)買え替えられません〜大切に使いたいです。

一の重。黒豆、数の子、田作りの祝い肴を中心に紅白蒲鉾、栗きんとん、昆布巻き、伊達巻きといったこれぞおせち!なベーシックなもの。えびのつや煮、酢だこ。9種類を市松に詰めました。

たこのやわらか煮を作りたかったのですが、数年前から酢だこにはまってしまって、既製品を必ず買います。切るだけでおいしい(笑)あの人工的な赤い色も、正月だとめでたく見えたりして。今年の自信作は昆布巻き!大体毎年苦労して作っていますが、手作りだと今ひとつ味が薄いのです。で、にしんではなくたらこを巻いたら塩気が塩梅良くきいておいしい!その分煮汁は塩分を控えましたが、半日で味がしみたように作れました。
二の重。基本的には酢の物、でも今は焼き物が中心になっている模様。末広の詰め方が見栄えしますが、品数が多いので田の字の変形で詰めました。

のし鶏、鰤の照り焼き、鶏の八幡巻きといった肉・魚の焼き物。八幡巻きは毎年牛肉ですが、今年は鶏もも肉で。初めて袱紗卵(具だくさんの卵焼き)を作りましたがこれも彩りがよかった。寿の字が押された高野豆腐の含め煮、炒めなます、生菓子。
なますも必ず大根とにんじんで作っていましたが、教室でも教えた炒めなますで。親族の集まりに持っていくおせちなので、子どもが喜ぶように、あと華やかになるので生菓子を入れています。
三の重。ふつうは野菜中心の煮しめが入りますが、私は鶏をたくさん入れて筑前煮にしました。

煮しめは斜めに入れる手綱という詰め方をしますが、筑前煮なのでわっと入れました。これが難しい!すごい量を入れなければ美しくありません。また、飾り切りでものすごい時間を取られました…手が慣れていないのですね。キャラ弁の名手である友人のおせちは可愛い羊がいたり、にんじんに花が咲いていたりと目に楽しく素晴らしかった!今年もキャラ弁で鍛えておせちに活かしたいと思います。
味や作り方とは裏腹に、詰め方はそれこそ教科書通りに基本に忠実に。そうしてみて、日本の伝統料理は何と美しいのだろう、一品一品に意味と願いが込められていて、おせちって素晴らしいなあと心から実感しました。私の心は基本に立ち返って、よりスタンダードに、より伝統的なものを作りたいという気持ちが強くなりました。本来の日本のおせちはこういうものですよ、と自分で消化し、伝えたいと思います。そこから家族の形態や状況に応じて種類を変えたり、味や作り方を変えたり。もちろん市販のものを買って正月はほっと休む、それでもいいですよね。
おせちを手作りする人はどんどん少なくなっていく、その中で作ってみたいという人もいます。おせちってどんなものか知りたい、自分でも作れるようになりたいという方に基本のおせちと簡単に作れる方法を教えたい。消えゆく、変わってゆく伝統を守り続ける役目が果たせたらと願っています。